【桑折お散歩録】栗名月と秋空の町

こんにちは、ホタピーだよ。
朝夕の寒さも段々と厳しくなって来たし、
なんだかすっかり秋らしくなったよね。

秋はお天気がくるくると目まぐるしく変わる季節だけど、
それでも秋の青空は、とっても爽やかで気持ちがいいよね。
そんなわけで、
お天気もいい神無月の午後は、
深まる秋の気配を探しに町をぶらっと歩いてみたよ。


花壇の植え込みは一足先に紅葉が始まって、今はもう夕焼けよりも赤いアカネ色。
町の街路樹もほんのりと色付いて、町もだんだんと秋の色に染まって来たよ。

やっぱり秋といったらヒガンバナの季節だよね。
真っ赤な花があぜ道を覆い尽くす様子は、
キレイなんだけどやっぱりどこか妖しい感じがして、
ヒガンバナにたくさんの呼び名が付いてるのも分かる気がするよ。

何の花か分かるかな?
答えは・・・ キンモクセイの花でした〜。
秋になるとどこからともなく漂ってくるキンモクセイの香りもまた、
秋の風物詩の1つだよね。
庭木としても親しまれているけど、キンモクセイの花って食品加工にも使われるらしいね。
花茶にしたり砂糖漬けにしたりするみたいだけど、どんな味がするんだろうなぁ。

秋の風物詩の1つ、ススキは、実は『秋の七草』の1つにも含まれているんだ。
春の七草』と違ってイマイチ知名度が低い『秋の七草』は、
目で楽しむ観賞目的の野草で、あんまり知られていないけど短歌も作られているんだよ。
「秋の野に 咲きたる花を お指折り かき数ふれば 七草の花
萩の花 尾花・葛花・撫子の花 女郎花また藤袴 朝顔の花」

万葉集 山上憶良 作―
昔の名前だからちょっと分かり難いけれど、
“ハギ、ススキ、クズ、カワラナデシコオミナエシ、フジバカマ、キキョウ”
の七種類の花の事だと言われているよ。

こっちは同じく秋の七草のひとつ、オミナエシ・・・だと思うなあ。
そういえば秋の七草って、ススキ以外は薬草としても使えるって聞いたことがあるような。
ススキはススキで屋根の材料なんかに使ったらしいよ。
それにしてもオミナエシって、
気のせいかもしれないけどずいぶんと変わった、いや、変なにおいがするなぁ。

町なかの紅葉の名所、陣屋の杜公園にやってきました。
園内の一角でムラサキシキブを見つけたからさっそく1枚撮ってみたよ。
他の季節は目立たないけど、この時期になるとすごく目立つ植物だよね。

秋うららな日差しの中、一部だけ紅葉が始まってる枝があったよ。
緑の中でその枝だけ紅くて、対比がすごく鮮やかだね〜。
陣屋の杜公園はカエデの木が多いから、もうしばらくすれば色とりどりの赤と紅が、
園内を秋で埋め尽くすんだろうなあ。

そういえば、
今月の10月27日は“一三夜の月見”の日なんだって。
“後の月”や“栗名月・豆名月”とも呼ばれるこのお月見は、
実は昔、「一五夜の月見」と同じくらいメジャーな行事だったらしいね。

なんでも、「一五夜の月」と「一三夜の月」は両方見ておかないと、
“片見月”になって縁起が悪いっていう風習があったらしいよ。
でも、「一五夜の月」と違って「一三夜の月」は満月じゃないみたいだから、
何だかお月見にはちょっと物足りない・・・かな?